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「スペシネフ 開発担当インタビュー」

今回は、いつもと若干趣向を変えて、根本がインタビュー形式でスペシネフの開発担当・青木に色々聞いてみようと思います。

根/スペシネフの開発を振り返ってもらいつつ色々聞いていきますんでよろしく!

青/久々に当ブログに登場の青木です。よろしくお願いします。

根/先ずは、スペシネフの原型について。いつもの通りリバースコンバートで作られたわけですが、開発として受け取った時の感想とかあります?

青/:骨をイメージしたロボという事で、細く、薄いパーツが多い割りに、全体のボリュームは大きいというアンバランスな感じが面白いデザインだというのが第一印象でしたねー。ここまでパーツが薄いロボは初めてだったので、関節強度や丈夫な軸の形状、発光部のクリアーパーツの分割方法など、どこまで出来るのか不安な点も多々ありました。

根/確かにデザイン自体が繊細ですからね。その後、原型を元にパーツ分割を進めるわけですが、分割設計時に気をつけたことってあります?

青/スペシネフは特に細身のキャラクターなので、組み上げたあとも十分な強度が保てるように、あえて過去2つのアイテム(OT・ライデン、OMG・テムジン)よりも分割を抑え気味にしています。実際パーツ数が少なくなってるかどうかは置いておいて(笑)

根/散々「やりすぎ」と言われた前2作よりは、抑えてる感じはしますね。分割設計で大変だった部分は?

青/設定通りの色分けになるよう分割して欲しいという企画サイドの要望と、強度面からどれだけ分割を抑えるか(パーツ数が少ないほど全体の強度は上がります)、2つの相反する要素のバランス取りに気を使いました。あとこれはスペシネフに限ったことではないのですが、VRの特徴である発光部の再現については、毎度設計と調整で苦労しています(笑)。

根/クリアパーツは裏面にモールドを入れてるから、接続用のピンが設定できないんですよねー!苦労かけます(笑)逆に設計的な「売り」があれば教えてください。

青/胸ブロックの構成は特に、見栄えと強度の両立に腐心した部分ですので、手にとられた方は組み立てる際にちょっと気をつけてみていただけると面白いかもしれません。

根/なるほど!設計も色々大変ですね~。その後、金型が作られテストショット成型~修正の繰り返しになるわけですが、この工程で気をつけてる部分は?

青/スペシネフに限ったことではないのですが、成型されたものがきちんと図面どおりにできているかどうか、また勘合や関節強度が設計時想定してたとおりになっているかどうかを中心にチェックしていきます。今までの工程は、紙の上、もしくはコンピュータ上で行われる、文字通りヴァーチャルな(笑)な作業ですので、成型品として形になったものに想定外の不備がないかどうか、自らの手と感性でもって確認していくのです。そういう意味ではまさにリバースコンバートの過程を味わっているといっても過言ではないかも(笑)。

根/リバース・アンド・リバースな感じですね(笑)テストショット修正中に大変だった事ってあります?

青/「顔」の形状がうまく再現できておらず、ギリギリまで修正を重ねました。データ上では完璧でしたが、色分けを再現するために分割したパーツが細かくなりすぎてしまい、金型を彫る際に細やかな形状がスポイルされていたのです。数値にすると、目の左下の部分が0.何mm短いとか、くまどりのフチの角度が何度違うといったホントに些細な違いなのですが、これだけで元キャラクターのイメージを大幅に損なうことになってしまうというのが、キャラクターものの顔の難しいところですね。工場の金型担当の方にも尽力いただいて、最終的には満足のいくものになりました。

根/僕も経験がありますが、細かい調整ほどなかなかうまく行かないんですよね。「最終的には満足」ってことですが、スペシネフ成型品について「ここを見てくれ!」という部分は?

青/とにかくエッジのたったヤツなので、組み立て時には気をつけてください(笑)あと、背骨や肩関節など、一部の関節部分に素材の違う同一形状のパーツがセットされてます。たとえば肩関節は、可動を繰り返してもへたりにくいABS製のパーツと、(この部分は肩を動かしたとき割と露出する部分なので)塗装する場合を考えた通常のプラスチック製のパーツから選べるようになっているのです。組み立ての際の用途(遊ぶ、塗る)にあわせて、お好みでカスタマイズしてください!

根/肩(脇)関節のギミックは、原型や完成品の話の回で散々アピールしてます!さらに素材も選択できるわけですね!では、最後になりますが、これから商品を手にする皆さんに何か一言お願いします。

青/他に類を見ない独特の形状のスペシネフ、上記の様々な問題点を何とかクリアしつつ商品化する事ができました。是非手にとって様々な角度から見て頂き、立体物としての面白さを味わっていただきたいと思います。

ということで、開発担当も様々な苦労があったようですが、もう少しで皆さんにお届けできると思いますので、手に入れられた方は今回の話を踏まえつつキットを組み立てるとよりいっそう楽しめるかも知れません(笑)

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