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OT・スペシネフ Archive

「スペシネフ・ハイエンドCG開発秘話」

今回はセガ 成毛氏による「スペシネフ・ハイエンドCG開発秘話」です!
なにやら大変な苦労をされたようですが…?


(コトブキヤ スペシネフの開発に使われた最新ハイエンドCGです!)

「デェヴィーーーーールゥ!」
ども。デビ○マンやウ○ーカーマシン、量産型ズ○ックが大好物な成毛です。
なのでデビルでメカで爪な「スペシネフ」は、私にとってはたまらない直球ど真ん中素材なのです。
亙さんの話の中でもなかなかデザインがなかなか決まらなかった的な事が書かれていましたが、ギラドラスヘッドバージョンのラフが来たときには「むふぉーーー!!俺にこいつのあれやこれやをやらせてくれぇ!」と叫びまくって、スペシネフに関するいろいろな仕事をさせてもらいました。
と言うわけで、ゲームモデルやモーション製作など、ゲーム本編の仕事が終わったら今度はスペシネフのハイエンドモデル作りへ。
で、その時の苦労話をすれば良いんですね!
苦労話、苦労話…苦労、そうなんだよ本当に苦労したんだよ。思い返してたら泣けてくるような事だらけで。

・線画から立体への変換作業
・デザイン画のない部分のデザイン化
・似てる似てない
・格好良いか悪いか
・筋彫りひとつも全体の中で適正な幅や深さか

ざっとこんな感じのものはCG、模型にかかわらず必要な要素で、更にCGでのみ発生する問題なども解決して行かなければなりません。
自身の作業中にも自分の”見る目”でダメ出ししてリテイクをするわけですがこれでバッチリくらいに思って周りに見せると「ここがもっとこうかな」とか「なんか違う」などと指摘され修正。さすがにこれを何度もやっていると自分でも少し”見る目”能力が上がってきたりしますが、すると修正したいところが新たに出てきてしまったりして放っておけないのでまた修正。
一言に修正といってもどれくらいの労力なの?と思われるかもしれません。模型好きな方が見られるのでわかりやすい(?)表現してみましょう。
スジボリが結構入っている太ももパーツを延長する必要があった場合、とりあえず1mm厚のプラ版で延長してスジボリの彫り直しを行い、サフ吹きして1000番の耐水ペーパーで仕上げまで行った後で、1mmでは足りなかったことが判明する。
で、また修正するわけですが、またほぼ同じ事をやり直し、そこでまだ0.5mm足りなかったことが判明、また修正してようやく長さが適正になったそのパーツを塗装し、クリアーコートまでしたところで、今度はスジボリの修正依頼が…といった具合でした。
仮に森君が最初の時点で「2.5mm延長だな」と的確に判断出来て、格好良い筋彫りもイメージ出来ていた場合、製作時間の違いはどれくらいかは明らかです。
会社から給料もらって仕事している以上、本来それほど時間をかけてはいけないのですが、かなりの時間を使わせてもらいました。
模型誌の表紙を飾るような面々がものを作り出す横で、アマチュアモデラーレベルの人間が、彼らの作ったものと並べても許せる程度のものを作り出すというのは本当に大変でした。ですが、こうした事を経験して行くと自身の”見る目”を含めた能力が上がっていくことが実感できるのです。
問題点を指摘され、「え~そうか?」と半信半疑で修正したものを数ヵ月後に見て「あぁ、本当だ。」といった具合に。

で、それだけ苦労したモデルがある日、目の前に持ってこられたわけですよ。サフ吹き状態の原型として。いやぁ、笑っちゃいましたね。その精度に。
こんな薄いスリットがそのまま?とかもあったりして。(我ながらディテールに目がいきがち)で、触ってみたところ、もういろんなところが手にぶっささりまくりです。
PL法とか大丈夫なの?って感じで。感心して見とれていると森君がダメ出しとかを始めるわけですよ。で、指摘箇所とかはなるほどおっしゃる通り。
「あんたスゲェよ!神だよ!化けもんだよ!っていうかどっちなんだよ!もうわけわかんねぇよ!」みたいな。
私の作った、つたないモデルもきちんと森君らの修正(CGモデルも)を経ていますので、皆さんの手にするものは更に良いものになっている事間違い無しです。

そういえばXbox360版のオラタンも配信されるわけですが、設定通りのDNA、RNAカラーも良いですが、皆さんにはカラーカスタマイズの機能で作ったマイカラーのスペシネフもぜひ作ってみて欲しいですね。きっと特別な愛着が湧くと思いますよ!
私もドリームキャスト版の時にデビ○マンカラーにカスタマイズしたものです。今度はプラモで作ってみようかな?
では今回はこのへんで。去り際は、「今日もどこかでスペシネフ~」って感じで!(JAS○ACとかの規定は知らん!!)

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「バーチャロン監修レポートinセガ」

かなり唐突ではありますが、今回は根本がセガさんにて監修をしていただいている模様をお伝えします。

根/あ、森さん、おつかれさまです。

森/え~と…今日は何だっけ?

根/今日はスペシネフの完成品と、○○○の原型と、○○○の成型色の監修ですよ!

森/あ、すまん。そうだった。ちなみに○○○は適当なので文字数から推測しても無駄ですよ~。

根/だ、誰に言ってるんですか?今日は僕しかいませんが…。

森/え?気にしな~い、気にしな~い!で、色々見る前に「監修」についての説明を根本君から。

根/え?誰にですか?

森/いいからっ!

根/は、はい。「監修」というのはですね、原型や完成品について、版元さん(バーチャロンの場合はもちろんセガ)に承認を頂くために、現物を見ていただく打合わせのことです。

森/はい。よくできました!では、監修始めようか。

根/では、スペシネフの完成品から(ゴソゴソ)

森/どれどれ。あ、カラーチャートや資料も用意しないとね。

根/いかかですか?

森/お、なかなかいい感じじゃないの!グリーンもチャートで指定した色と同じになってるね。

根/はい。がんばって合わせましたよ!

森/他の色もいいんじゃないかな。資料ともイメージともあってるし。

根/でしょ~。もっと誉めてくださいよ~!もっと誉めて~!

森/調子にのるなぁ!オマエが塗ってる訳じゃないだろっ!


※アイフリーサー(モード・サイズ)でのツッコミは危険なのでやめましょう。

根/ひ~っ!ごめんなさい!原型師さんにがんばってもらいました~!

森/よし!分かればいんだよ。分かれば。

ス/じゃあ、二人とも仲直りの握手だ!

ガシッ!!!(固く握手)

森/これからもバーチャロン、がんばっていこうな!

根/はいっ!よろしくお願いします!でも今回、全然監修レポートになってませんけど。

森/まあ、いんじゃないかな。っていうかレポートっていっても実際、言えない事ばかりだし。○○○の原型監修や○○○の成型色のこととかね。

根/そうですね。でも、なんとなく監修の雰囲気は伝わったかと。

森/そうだね。じゃ、次回監修は○○○の完成品になるのかな。

根/そうですね。○○○の原型も上がってくれば一緒に持ってきます。

森/あ、○○○は適当なので文字数から推測しても無駄ですよ~。

根/また…森さん、いったい誰に…。

ということで、何となくではありますが、監修の感じは伝わったでしょうか?また何かトピックがあれば打合わせのレポートなどをお送りしたいと思いますのでお楽しみに!

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「第三弾・スペシネフ」原型公開!!

スペシネフついに原型できました!
というわけで原型製作にまつわるアレやコレやをAM3研 森氏と企画担当 根本が語ります!

森/いやー、こうして立体にしてみるとランチャー長いな~。

根/はい。凄く…長いです…。

森/しかし、つくづくスペシネフって、けれん味に溢れたデザインだよねぇ。人気があるのも分かるわ。これとグリス・ボックとかが、すんなり同居できちゃうんだからバーチャロン(オラタン)ってスゲェよなぁ(笑)

根/『ビジュアルインパクトがある事も必要とされる兵器』って言う設定が絶妙ですよね!

森/お、ちゃんとバーチャロンの世界観についても勉強してるじゃん♪

根/はい!お任せください!

森/てなわけで、第三弾はスペシネフだけど、これまでのOT・ライデン、OMG・テムジンはプラモデルとしては割とスタンダードなロボットの文脈に納めることができたと思うんだけど、こいつは大変なんじゃない?

根/確かにそうですね。特に胴体のフレーム周りとかは「ここしか接点ないの?」みたいな感じで、プラモデルとして「安定感」を出すのが課題ですね。関節なんかも「良く動く」ようにするには関節を増やせばいいんですが、それだと変にポーズが付きすぎて「決まらない」とかありますよね。逆に関節を単純化すると「安定感」は増すけど、「動かな~い!」ってなりますし。

森/そのへん、可動と安定感のバランスは毎度毎度、悩ましいよねぇ。

根/はい~。バーチャロイドはバリエーション機を除いて、一体一体が違う体型、関節構造を持っているので毎回一から考えないといけませんしね。

森/ま、それもバーチャロイドのキャラ立ち、特徴の一つだからね。ゲームのモデル&モーションデータでも事情は一緒だよ。

根/でも、だからこそバーチャロンは面白くて、カッコいいんですよね!

森/そうなんだろうね~。それにしても、自分が作ったCGモデルはどこがどうなってるか何年経っても意外と覚えてるものなんだけど、スペシネフは成毛さんがモデリングしたから、そのへんを把握しながらのプラモデル開発作業って事で新鮮な感じで楽しいね。
10年目にして初めて「あ、ここってこうなってたんだ!」とか「なんでこんな作りなんだ…?」とかね(笑)だからプラモデルになって手に取ってみると新たな発見があるかも知れないから、皆さんにも楽しみにして欲しいな、と。

根/はい!プラモデルなりに工夫している所もたくさんありますから、そういうところも注目して欲しいです!

森/さーて、OT・ライデン、OMG・テムジンで肩慣らしは終わった、って感じかな?これからは今まで以上にビシビシ行くから、ちゃんと着いて来いよ!!

根/はい!皆さん、覚悟して下さいねーーー!!

森/いや、君に言ってるんだが…。

根/…あ、やっぱりそうなんですね…(泣)

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「シリーズ第3弾は何故スペシネフなのか?」

こんにちは、コトブキヤ・バーチャロン企画担当の根本です。
さて、早いものでコトブキヤ・バーチャロンプラモデルシリーズも第3弾の発表となりました。オラトリオ・タングラム(オラタン)のバーチャロイドから2機種めとして「スペシネフ」がエントリーされたわけですが、では例によってシリーズ第3弾は何故スペシネフになったかを語ってみたいと思います。

第1弾「OT・ライデン」、第2弾「OMG・テムジン」というラインナップは「オラタンとOMGの2タイトルから商品化」と「それぞれのタイトルのスタートの意味合い」という2つの意味合いをそれぞれ満たしており、次の機体では「シリーズが続いていく期待感」を担ってもらおうというのが僕の思惑でした。
とはいっても「両タイトルから主役級も押さえたし」と言っていきなり自分の好き勝手に走ってしまってはまずいわけで(個人的にはやりたいですが…)、第1弾「OT・ライデン」の開発の時点から、当ブログでは細かく追ってきたのでお分かりと思いますが、プラモデルの開発には長いスパンが必要となるので「一つコケたら、即シリーズ終了~」とはならないまでも、売れ行き次第でこの後から着手する新アイテムに「中止」や「商品化見直し」の魔の手が忍び寄ってしまうのです。

一方、 ガレージキット時代、OMG商品化については全機種制覇(ムック本などに掲載されたのみのバイパー1まで!!)を果たしたコトブキヤが、オラタンに関しては何故か及び腰で、「1/72テムジン(707)」をキット化したのみでお茶を濁していた最中、イベント限定商品として「1/100スペシネフ」を販売したという経緯が関係…あるかないかはさておき、社内でスペシネフは結構人気がありまして、そんな大人の事情と「○○出したいっす」という子供(=根本)の感情の葛藤の末、「イケるだろう、スペシネフ」と白羽の矢が立ったわけです。
マジメな話、今までのプラモデルで商品化されるようなロボットには無い造形の魅力「奇形的でありながらもメカとしてはカッコイイ」というデザインは往年のバーチャロンファンならずとも高い支持を得るだろうという予想もあり、上述の「期待感」の要素も満たしている機体と判断してシリーズ第3弾にスペシネフをエントリーしました。
OT・ライデン発表以降、ネットなどで「俺のスペシネフを!!」というご意見は少なからず見かけられましたし、セガさん社内でも結構人気があるという話も聞きつけ、再度「イケるだろう、スペシネフ」と少し安心したりもしました(笑)

などなど色々語ってきましたが、本当は僕が欲しかったからです!

(例によって半分は冗談です。本当はもっといろいろ考えて決めてます)

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「ハイエンドCGモデルを修正せよ!」

さて、今回はAM3研 成毛氏による、スペシネフのハイエンドCGモデリングにまつわるお話、のはずだったのですが…

森/あ、ナルちゃん。 スペのハイエンドCGの原稿、進んでる?

成/デェーービーーーールッ!!!!! まだ出来てない! っていうか忙しくて書いてる暇が無いッ!!

森/え! もうすぐ締め切りだけど大丈夫?

成/……無理だな。 締め切りまでにまとめられる自信ゼロだ!!

森/そんなこと自信満々で言われても… じゃあ今回はオレがなんとかするから、今回はナルちゃんはいいや。

成/え、オレっていらない子か? …そうだよな、オレの話なんか聞いてもみんな面白くないだろうしな…。

森/そ、そんなこと無いって! ナルちゃんには回を改めて語ってもらうから、気が済むまで書いといてよ。

成/…そうか? …よし分かった! じゃあ今回は頼んだぜ、ヨロシクな!!

森/はいよ~。 …って、さて、なにを語ったものか…。

という訳で、スペシネフのハイエンドCGにまつわるお話は後日、モデリングを担当した成毛さんにじっくり語ってもらうとして、ちょうど良い機会なので今回はコトブキヤ バーチャロン・プラモデルシリーズの開発にあたり、自分が行っているハイエンドCGモデルの修正作業についてお話させていただくことにしましょう。
まず一連のハイエンドCGモデルは、『OMG当時に作られたもの』と『オラタン以降に作られたもの』の大きく二種類に分けることが出来ます。 便宜上前者を『旧フォーマットモデル』、後者を『新フォーマットモデル』と呼ぶことにします。
 旧フォーマットで作られていたOMGの各機体も、オラタン当時に新フォーマットで全機作り直されパブリシティ素材として更新されていますので、オラタン以降に皆さんが目にしているハイエンドCGは全て新フォーマットモデルだと思って良いと思います。
ちなみに『PS2版OMG』のパッケージは一見すると昔のOMGのポスターと同じですが実は新フォーマットモデルで完全に新規に作り起こされています。 バカですね(笑)←バカっていうなー!!(有井)

ですからプラモデルも新フォーマットモデルを基にして開発されているのですが、その新フォーマットモデルも最初のOT・ライデンが作られてから10年もの歳月が経っており少しづつ表現が変化していますので、まずはその部分を修正しなければなりません。 わかりやすいのはフォースの頃から始まった、有井発案による発光部に格子状のモールドを入れる表現ですね。

この修正は順次全機体に適用されていきますが、そこから先は機体ごとに、CGモデルとして曖昧に作られていた部分や現実の立体物として再現できない部分を中心に、プラモデル化の際の指針となるよう形状的な修正を行います。
OT・ライデンでは、プラモデル開発の流れが完全には把握できておらずCGモデル修正にあまり比重を置いていなかったため、最低限の修正を施すに留まっています。 今考えればもっと修正が必要な箇所があったのかも知れません。 OMG・テムジンではOT・ライデンでの経験から修正点を検討したのですが、特に大きな修正が必要な部分は見当たりませんでした。
そして、スペシネフでは、ちょっと動かすだけですぐ足首と干渉してしまう足首アーマーの形状や、明らかに貧弱だと思われる関節軸の修正などを行っています。
上記三機体ともに、幸いにして大改修やプロポーションに関わる部分に手を入れる必要はありませんでしたが、今後はどうなるか、どんな大工事が必要になるかわかりませんので今から非常にドキドキしてしまいます…。
それはさておき、プラモデル的に一番都合が良いようにデザインを改変するのが目的ではないので、修正後のCGモデルにもまだまだプラモデルにする為には不都合な部分も残っているのですが、そういう部分をいかにして克服し、CGモデルという虚構をプラモデルという現実にコンバートするのか? そこはコトブキヤさんの腕の見せ所!! ですね。

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「VOプロデューサー Dr.ワタリよりコメントを頂きました!」

コトブキヤ バーチャロンプラモデルシリーズ第3弾は、「電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム」より「RVR-87 スペシネフ(DNA SIDE)」です!
発表にあたりVO(バーチャロン)プロデューサー Dr.ワタリからメッセージをいただいております。ご覧下さい!

スペシネフいつになったらできるかな

…こんな川柳以前の戯言が脳内無限ループするぐらい、オラタン開発時のスペシネフ仕込みは難航していました。
正直、スケジュールなんてあって無いようなもので、それこそ何度も「この日までにラフをアップということで」と釘を刺しても、その通りに上がってくるなど望むべくもない。もちろん私も追い詰められていましたが、カトキ氏の焦燥にはただならぬものがありました。
「そもそも死神っていわれてもなー。やっぱツノなんですか?」とボヤくので
「そりゃもちろん、ツノが生えてたほうが分かりやすいと思います」
「でもツノってさー、どっちかというと悪魔のほうでしょ? 死神とは違うでしょ?」
「大丈夫! 我々現代日本人の脳内にはその辺、あまり厳密な刷りこみができてません。どうやら不吉であるらしい、そんなシンボルがあれば、もうバッチリです」
「いや、ていうか、そもそもヤギとかヒツジのツノとかって、俺、カッコ悪いと思うんだけど」
まあまあそういわず、なんてなだめたところで手が進むはずもなく、
「だいたいオカルトっぽいメカっつったって、そういうヤギのツノを直付けしちゃう、しちゃえばいい、ほーらサタニック、きみたち分かるでしょ? みたいな安易な発想がまかり通っちゃうところに俺は疑問を感じるわけだよ。 いいの? バーチャロン、そんなことで」
「いや、あの、その」
思いあぐねて途方にくれれば、空気も重い。
だが不思議なもんだよ、そこまで色々言われちゃうと、どこかで脳内フレームのタガが緩んで、思いもしない引き出しがあくわけです。
「大丈夫!」私は叫びました。「ツノったって、古今東西、先達がいろいろなのを発明してます。 参考にすべきは、ヤギとかヒツジとかだけじゃないっ」
「たとえば、どんな?」
「えーと、ほら、ギラドラスとか」
「ギラドラス?」オウム返しにつぶやきながら、A4再生紙に走りがきするカトキ氏。「こんなだったか?」
「それ、違います。 それはガボラ」
「え、そう? じゃあ、こんなか?」
「それはガバドンA」
うろ覚えの氏に不安を感じた私は、会社で後輩秘蔵のウルトラ怪獣トレカを強奪し、お送りさせていただきましたよ。(当時はググることが今ほど便利なものではなく、身近の者を恫喝したほうが手っ取り早く資料が手に入ったのです)
効果はバツグン!
「ギラドラスって、語感がなんかギャラドスっぽいよねー(※)」
みたいなコメントと共に上がってきたラフは、ついに製品版スペシネフの原型ともいえる姿を獲得していたのです! しかもそれは決してギラドラスの亜流なんかではなく、ちゃんと脳内咀嚼の完了した、カトキ氏ならではのラインとして成立していました!

踊れ、ワタリ! 歓喜の舞!!

おかげさまをもちまして、我らが鬼っ子もとい、悪魔っ子のスペシネフはオラタン・リリース時からニッチな人気を確立し、こうして10数年が経過した今も、その斬新なデザインはまったく色褪せておりません。
さらにまた、こうしてコトブキヤさんからキットがリリースされる時がきてしまうとは…
いやー長生きしてみるもんですね!

まったくもう、いつでも気分はパーフェクト!
みなさま、今後ともよろしくお願いしまーす!!

あ、ちなみに、ハセガワさんのファイアフライもよろしくね!
(共同戦線だし!!)

※:カトキ氏は、けっこうポケモン好きでもあります。「ポッチャマ、可愛いよね♪」みたいな。

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