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原型監修ウラ話(ライデン DNA SIDE編)第二回(後編)
セガAM3研の森氏とコトブキヤバーチャロン企画担当の根本によるライデンDNA SIDEの「原型監修」のウラ話。
前編の『OT・ライデン25メートル説』は衝撃的でした…
…前編からの続き
森/でまぁ、かなりの大きさ&ボリュームなんで「これいくらで売ればいいんだ?」って話にもなったわけだけど。商品仕様の決定も含めてね。
前回のお話にあった1/100スケールの基準となったハセガワの「テムジン747J」とコトブキヤのOT・ライデン(原型)とのボリューム比較。ライデンがいかに大きいかお分かりいただけるだろうか…
絶賛発売中のハセガワのバーチャロン・シリーズはこちらをご覧下さい>>
根/僕も『模型&バーチャロンファン』ですから、もうフルギミックの商品を夢見ちゃったんですよね。バイナリーロータス展開!アーマーイジェクト!カメラアイ発光!専用ベース付属!もちろんフラグメントクローも!って。とにかくアイディアレベルでは考えられることは全部出しておこう、と。せっかくの機会なんで最初からあまり夢の無い、現実的なところからのスタートにはしたくなかったんですよ。
森/「本当に無茶言うわぁこの人」、って感じだったよね(笑)とは言え全部やったらそれこそ2万円オーバーコースだし、安くするにも限界はあるし、って感じでかなり考え込んだよね。
根/そうですね、予想以上にボリュームがあると分かったのが原型として出来上がってきてからだったので、その時点で仕様の見直しを迫られましたよね。プラモデルとしてある程度の価格に落とし込むには『カメラアイ発光』とか『専用ベース付属』については早々にあきらめざるを得ませんでしたね。『色分け分割』についてはコトブキヤの商品の売りとして貫きたい部分ではあったし、『バイナリーロータス』はライデン的には必須だろうということで、その他の要素に関しては付加的なものを省いていって、出来るだけ買いやすくを目指しました。最終的に7800円っていう価格が「買いやすいでしょ」とは言いづらい部分はありますけど、なんとか商品仕様と価格のバランスは取れたんじゃないかと思います。あと今回、プロポーションというか形状的にはハイエンドCGと同じという部分で良い評価をいただけてますけど、それだけに頼らず『プラモデルとしての価値』を高める努力も気を抜かず続けていかなければいけないな、と強く思っています。
森/うん、それって大事なことだよね。…でもやっぱこの値段って、現実的には必ずしも簡単にポンと出せる額ではないんだよね。絶対良い商品にするから、本当は少しでも安くしていろんな人に手に取ってもらいたいんだけど。それでもね、どこぞのとある掲示板に「小遣い少ないけど一日100円づつ『ライデン貯金』してる。買えるように行動するのは楽しい」って書き込みがあってさ…。高くなっちゃって申し訳ないなぁ、と思ってたけど、こんな風に考えてくれてる人がいること、そしてたくさんの人が10年も前のゲームのキャラに対して熱い思いを持ち続けて、プラモが出るのを本当に楽しみにしてくれてるのが嬉しくってさ、つくづくありがたいなぁ…と…
根/本当にそうですよね。 僕も気が引き締まる思いです。
森/…みなさん、本当に長い間バーチャロンを愛して下さっていて、ありがとうございます…
根/…森さん、泣きそうになってませんか?
森/最近歳のせいかねぇ、こういう『人の想い』みたいなのに弱いんだよ…
根/『らしくない』ですよ~
森/う、うるさい!悪かったな!じゃあ、お前が泣け!!
根/え!?あ、は、はい~!……(泣)
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原型監修ウラ話(ライデン DNA SIDE編)第二回(前編)
今回もセガAM3研の森氏とコトブキヤバーチャロン企画担当の根本がライデンDNA SIDEの「原型監修」の裏側を赤裸々に語ってしまいます!
森/…でな、根本君や。
根/(ビクッ)…は、はい、なんでしょう。 森さん。
森/俺はいつまでこのサイトに登場すればいいわけ?
根/え、だ、だって『セガAM3研全面協力』じゃないですか。それに僕一人でこのサイトやって行くのも心細いですし!
森/む!?…まぁ確かにそうでもあるんだがな。
根/まぁ良いじゃないですか。 このサイトの『ナビゲーター』ってことで、一緒に盛り上げてくださいよ!!
森/あぁ、ナビゲーターね、なるほど。(やっぱり巧く乗せられてるような気が…)
根/ところで今回のOT・ライデンなんですが、実際1/100で原型を作ってみて思ったんですが、すごく大きい(約18cm)ですね。立体出力されたパーツが来たとき、「うわ、でかい!もしかしたら発注時のサイズ指定間違えたかも!」って本気で冷や汗かきましたよ(笑)ライデンって肩まわりのボリュームでより大きく見えちゃいますしね。 っていうか、約18メートルって設定だったんですね。 初めて知りましたよ。
森/実はオラタンの機体って明確な身長設定って公開されて無かったんだよね。 Ver5.66の製品ポスターで全機並べた絵が公開されているけど、あれはあくまでイメージだから。
で、プラモデル化するならちゃんとしなきゃってことで今回オラタンの全機体分のフォローをしたんだ。それで基準にしたのがハセガワ製の747テムジン(頭頂高約16cm)。747と707は身長同じって設定(実はそうなのです)だから。あと、OMGの機体は身長設定の数値が出てるからそれを参考にしつつ、ゲーム中のイメージも取り入れて決定したのよ。実際にハイエンドCGモデルを並べて各機体のバランスを見ながらね。で、OMG・ライデンが約18メートルだから、OT・ライデンがそれより小さいってことはないだろう、ってところから現在のサイズに決定したわけだけど、実際立体になったのを見ると凄いボリューム感で想像以上の迫力だったよね。
根/フェイ・イェンあたりではとても勝てそうにない、って位ですね(笑)それにしても、同じ作品に登場するメカでこんなにボリュームが違うものが共存してるのも珍しいですよね。
森/そこは元が『ゲーム』だからね。 ゲーム中のライデンの基本姿勢は、凄く腰を落として腕も深く曲げてる。その姿勢でテムジンとかより大きく見えるようにボリュームを調整してるから、直立すると実は凄く四肢が長くて身長も高くなるってわけ。実はゲームモデルでは本当は18メートルどころじゃなくて25メートル位あるんだよね(笑)さすがにそれはゲームとしてのディフォルメだから気にすることは無いんだけど。
根/…25メートルじゃなくて良かったですよ(汗)
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原型監修ウラ話(ライデン DNA SIDE編)第一回(後編)
セガAM3研の森氏とコトブキヤ バーチャロン企画担当の根本によるライデン DNA SIDEの「原型監修」のウラ話、ぶっちゃけトークの続きです!
森氏の語る『ヤバい』事とは一体…?
…前編からの続き
森/最初は現在の立体出力技術の精度にただただ感心してたけど、しばらくしたらこりゃヤバいな…と。
根/と言いますと?
森/だってCG作ったのってもう10年前だよ!? 当然今よりモデリング下手だし、細部に気が回ってない所もあるし。 とにかくここまで自分の作ったそのまんまが商品になるなんて全く想定してないからさ、もう気まずいやら恥ずかしいやら。今回一応、出来る範囲で関節周りとかに修正は入れたんだけどね…
根/大丈夫ですって、ハイエンドCGは単純に「カッコ良い」じゃないですか! バーチャロンファン的には、このCGクオリティでの立体物が欲しいんですから、全然問題無し!!です。
森/…あ、ありがとう。 とにかくこれがある意味OT・ライデンの真の姿なわけだから、この先はプラモデルとして良い商品になるよう手を尽くそう、って方向で頑張ろうかと。 で、そういうつもりで見てみると、今度はプラモデルとしてマズいかな? って気になるところも目についてきてさ。
根/具体的にはどんなところですか?
森/まずは『エッジ問題』だよね。 ハイエンドCGには各エッジにもう一段、細かい面落としをしてあるんだ。
これはCGモデリングツールの特性の問題なんだけど、これをしないと『凄く薄い紙で出来たペーパークラフト』みたいな質感になっちゃう。 でも、実はこれって実際の立体物には必要ない表現なんだよね。OT・ライデンの原型ではその面落としまできっちり立体出力されちゃってたから、必要以上にエッジがダルい様に見えちゃっててさ。 だからこの辺はCADデータ上での修正をお願いしたよね。
てな訳で現在発表されてる原型や着彩見本は若干エッジがダルいように見えるかも知れませんが、商品では程良く、気持ちのいいシャープなエッジになるんで、乞うご期待!!
根/誰に向かって言ってるんですかそれ(笑)? でも確かに、特に気にしていませんでしたね、そこの部分は。
森/そっか、まぁこれも自分が元原型師で、『CGと模型の違い』みたいなことを本気で考えてたから言えるんだと思うんだよね。
根/はい、自分も原型師でしたから、言われてみればよく分かるお話でした。 勉強になります!
森/よし! 同じ原型師同士、これからも遠慮なく、ガンガン厳しくチェック入れて行くよー!! よろしくな!!!
根/えっ…!? は、はい…お手柔らかにお願いしますね…(泣)
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原型監修ウラ話(ライデン DNA SIDE編)第一回(前編)
今回はセガAM3研の森氏とコトブキヤ バーチャロン企画担当の根本によるライデンDNA SIDEの「原型監修」を様子をぶっちゃけトークとしてお送りします!
さて、どんなお話が聞けるのでしょうか…
森/…なぁ、根本君や。
根/(ビクッ) …は、はい、なんでしょう。 森さん。
森/なんかおかしくないか?
根/な、何がですか?
森/この前の『リバースコンバート!!』の記事書くのってさ、本来キミ(コトブキヤ)の仕事なんじゃないの?
根/え、だ、だって森さん「出来るだけの事はしてあげたい!」っておっしゃってたじゃないですか。 それに『ゾディ・アック級』ですし!
森/意味わかんないぞ、それ!! 確かにそうは言ったがな…
根/まぁ良いじゃないですか。 それにCGも模型も両方わかってる人が書いた方がより正確な説明が出来るじゃないですか!
森/そりゃ確かにそうなんだけどな。(なんか巧く乗せられてるような気が…)
根/ところでどうでした? 初めて原型をご覧になった時は?
森/最初に立体出力の画像が送られて来た時は、はっきり言って意味不明だったよ。
「…? これはなに? 出力後、造型したり、ディティール入れたりしてるんだよね? え、してないの? 表面磨いてサーフェイサー吹いただけ!? 嘘でしょ!!?」って感じでね。 軽いパニック状態(笑)根本君はどうだった?
根/単純に「あ、そのまんまだ」って思いました。 社内で以前、「ゲームや映画のCGキャラクターだったら、データもらって、外注会社で立体出力して原型にできるよ」って話がありまして、それで「バーチャロンでもできるかも」と。 それから即、森さんに相談して実現できたわけですが、あまりにそのまんまで立体化されてきたので、監修もふくめて「楽でいいなぁ」とか思っちゃいました(笑)
森/…そう簡単に楽なんかさせないんだからなっ! …まぁ確かに形状的には俺が作ったそのまんまなんだけどね。 でもね、最初は現在の立体出力技術の精度にただただ感心してたんだけど、しばらくしたらこりゃヤバいな…と。
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1/100 HBV-502-H8 ライデン(DNA SIDE)予約開始しました!
- 2008-09-08 (月)
- メッセージ
模型雑誌発表から、ワンフェス、キャラホビでの原型展示を経て、ついに、シリーズ第1弾「1/100 HBV-502-H8 ライデン(DNA SIDE)」いよいよ予約受付を開始いたしました!
■1/100 HBV-502-H8 ライデン(DNA SIDE)
・1/100スケール 全高約18cm
・価格:8,190円(税込)
・発売:2008年12月予定
弊社WEBショップをはじめ、ネット通販店、全国小売店にて予約受付中ですので、
よろしくお願いします!!
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リバースコンバート!!
どうも、セガ AM3研の森です。
今回はコトブキヤさんの 「ハイエンドCGモデル」から「プラモデル」へのリバースコンバートについてお話しさせて頂きます。
まずは、「ハイエンドCGモデル」 とは…
バーチャロンシリーズにおいては実際にゲーム中で使用されているCGモデルとは別に、主にパブリシティ(宣伝)に使われる、より詳細に作り込まれたハイディティールのCGモデルが存在します。
これを「ハイエンドCGモデル」と呼んでいます。今回のコトブキヤ・バーチャロンプラモデルシリーズはそのハイエンドCGモデルをベースとする手法で開発されています。
では具体的にどのようにCGからプラモデルが設計されるのか、その秘密をご紹介しましょう。
なんとなく素人考えでは、CGモデルがあるならそれから直接CAD(設計)データを作れば良いじゃん!と思ってしまいますが(実際私もそう思ってました)現実はそう単純ではなく、CGモデルの制作方法によりその難易度が変わってきます。
セガで作られたCGモデルはCADデータにすることにはあまり向いていない作りでした。
更にコトブキヤさんではプラモデルを、原型を3Dスキャニング→3D-CADデータ制作→金型制作という手順で開発しています。『まずは原型ありき』なのです。
このような事情から考えられるシステムとは…
まずはハイエンドCGを現実の立体物にする事から始まります。
複雑で繊細なハイエンドCGをどのような手段で立体化すべきか?
そこで最新の立体出力技術の登場となりました!!
とは言え、ハイエンドCGのデータを立体出力機に突っ込めばそれで済むというものではありません。
ハイエンドCGは主に印刷、ディスプレイ上(二次元)で使用される事を目的としている為、立体として破綻している所も実は多々あるのです。(ポリゴンが食い込んでいたり、厚みがゼロだったり)
ですからハイエンドCGモデルを立体出力に適したCGモデルに改造しなくてはなりません。
幸いにして、今回とても素晴らしい立体出力技術を持つ造形会社さんにその作業を担当していただける事になりました。
ハイエンドCGモデルを立体出力用データにコンバート、その後パーツ分割や曲面の処理等を行い、立体出力可能なCGデータが完成します。
そしてようやく下記のようなシステムが完成します。
1:ハイエンドCGモデル
↓
2:立体出力用のCGモデル(立体出力に適したパーツ分割等を行う)
↓
3:立体出力(一次原型/固定ポーズのガレージキットの様な状態)
↓
4:関節部等加工(二次原型/関節可動のガレージキットの様な状態)
↓
5:パーツ分割案製作
↓
6:原型を3Dスキャニングして3D-CADデータ制作(プラモデルのパーツとしての設計を行う/色分け分割、勘合の設定等)
↓
7:金型制作
一見まわりくどい様に思われますが、二次原型の状態は形状的にほぼ完成形と同じであり、それを実際に手に取ってボリュームを確かめ、関節の可動範囲等を検証しながら監修が出来るという事はとても重要なのです。
それに、なによりテンションが上がります。毎回監修が楽しみでたまりません(笑)
加えて、パーツ形状はハイエンドCGと基本的に同じ物なので『似せる』事に労力を使わなくて良い分、ギミックや開発スピードにパワーを注げます。これもまた大きな利点ですね。
デジタルとアナログの技術の融合、そしてそこに込められた情熱とこだわり!
このようにしてコトブキヤ・バーチャロンプラモデルシリーズの開発は進められているのです!!
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「ワンダーフェスティバル2008夏」&「キャラホビ2008」ご来場ありがとうございました!
- 2008-09-01 (月)
- メッセージ
コトブキヤ バーチャロン企画担当の根本です!
8月3日に開催されたワンダーフェスティバルと8月30~31日に開催されたキャラホビ2008コトブキヤブースにて「ライデン」原型展示をご覧頂きありがとうございました!
原型をご覧いただいた、多くの皆様に大変ご好評いただきまして、スタッフ一同さらに気合いが入りました!(良い商品作ります!)
ワンダーフェスティバルではセガAM3研の森氏にバイナリーロータス(レーザー)換装の実演を行って頂きました。当日告知の即興的イベントでしたが、こちらも多くの方々に集まって頂き、どうもありがとうございました。
(当サイトの8月29日更新の森氏のコメントもご覧ください)
キャラホビ2008では、展示原型を熱心に撮影されている方や、長い時間をかけて原型ご覧になっている方々を多数拝見しまして、改めて皆様の期待度の高さを再認識いたしました!!
また、会場でお話を伺った方々からは、さまざまなご要望&ご質問をいただきました。
「すべて」、「前向きに」検討していきます!!
皆さんと共に盛り上げていきたいと思いますので、今後とも宜しくお願い致します!
これからも当サイトではプラモデル開発やバーチャロンについての情報を展開していきますので、チェック&応援宜しくおねがいします!!!
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